機械学習チームワークを
ファンの体験価値に還元する HIDEKI TAKANO

データ戦略部
データプロダクト課
MLプラットフォームセクション
セクション長
MLプロダクトマネージャー
高野 秀基

キャリア紹介

データ分析に関連する様々な職種を経験していく中で、データ分析のジェネラリストという現在の立ち位置に至っています。私のデータ分析のキャリアは、データ分析領域のコンサルティング事業を行っている企業に入社した所からスタートしました。ある大手インターネット企業にSES(システムエンジニアリングサービス)という形で参画し、最初はBIエンジニアをしていましたが、途中からデータサイエンティストの役割も担うようになり、データアナリティクス全般に関わるようになりました。その後はより事業に近いところで貢献したく、大手メッセンジャーアプリ企業でデータ分析のアナリストを経験しました。次に転職したスマホゲーム運営会社では機械学習エンジニア、PM、リーダーといった役割を担当しました。こういった経験がバンダイナムコネクサスでの活動に活きています。

入社を決めた理由

まず、バンダイナムコグループの多岐に渡る事業のデータを横断的に分析していける環境は、大企業ならではの魅力と言えます。そしてそのど真ん中にいるバンダイナムコネクサスの今後の事業展望に興味を持ちました。入社前に前代表のインタビュー記事をいくつか読み、そこで語られていた「IP軸戦略」構想に魅力を感じました。ここならデータ分析領域のジェネラリストという自分の強みを活かせると思ったんです。

実は当初はデータアナリストという別職種でエントリーしていたのですが、選考を進める中で、データ戦略部GMの松浦から「データ領域のジェネラリストだから他に向いてる職種があるよ」とのアドバイスを受け、現在のデータストラテジストという職種で入社することを決めました。このように適性や強みをしっかりと見極めてくれる会社だと感じた点も大きかったです。

現在の業務内容

私が担当している機械学習チームは「ファンとサービスの結びつきを強化するような機械学習ソリューションを提供し体験価値を向上させる」ことをミッションに掲げ、レコメンド機能などを提供しています。そんな中で私の役割は大きく分けて3つあります。

  1. 機械学習機能を提供する際のプロダクトマネージャーとして、まずはソリューションの目的設定、その後は具体的に必要な要件の定義を行っています。
  2. ML基盤のプロダクトマネージャーとして、要件や目的を定義しつつ、チームの活動計画を踏まえた上で、ML基盤の開発ロードマップを作成しています。
  3. 機械学習チームは立ち上げ期なので、人材獲得が急務となっています。立ち上げから半年程の現在は、経験豊富な外部エンジニア(機械学習エンジニア、ML Opsエンジニア、サーバーサイドエンジニアなど)を招いたスモールチームを構成していますが、バンダイナムコグループの様々なWebサービスに機械学習ソリューションを提供していけるように、各職種に正社員の増員をしていきます。私たちの技術を広く知ってもらうために、ML基盤反実仮想機械学習といった技術トピックのブログ記事を作成するなどして採用広報を進めています。興味がある方にぜひ読んでもらえると嬉しいです。

印象に残っている仕事のエピソード

ゲーム事業とライブ事業を繋げる横断分析を行って、IP軸で事業の打ち手に繋がった時にとてもワクワクしました。ライブイベントに参加するユーザーさんに着目し、イベント後にゲーム内の行動が変化したかどうかを、ゲーム内施策などのバイアスを除去したうえでアウトプットするという試みでした。ここでの横断分析の手法は「反実仮想機械学習」と呼ばれるものですが、分析の結果は「ゲームのどの消費セグメントのユーザーさんでも、ライブに参加すると消費行動がリフトアップする」というものでした。事業部門にとって、ライブ参加という選択肢が短期的にはゲームの収益を下げるのではという仮説に、真逆の視点をもたらした事例です。その後の施策検討に影響を与え、実際に新しい施策に繋げる事ができました。

実はこの事業横断分析は、プロデューサーから相談されて受けたわけではなく、私が所属する部署にあった知見を組み合わせて生まれたんです。データサイエンティストの原が反実仮想機械学習を研究しているという話を聞き、この技術を事業に接続する方法を考えた結果、このような事業横断分析をプロデューサーに提案することができました。このように事業にとってプラスになるプロジェクトであれば自ら起案してどんどん進められるという裁量の大きさを感じた点がとても印象に残っています。

バンダイナムコネクサスでデータ分析を行う醍醐味

バンダイナムコグループがIP軸戦略を取っているので、IPを切り口にして、スマホゲーム、コンシューマーゲーム、ライブ、EC、動画プラットフォームといった多様なエンターテインメント事業のデータを横断的に分析できます。

またバンダイナムコネクサスの親会社であるバンダイナムコエンターテインメントのデータ/インフラ部門の恩恵も大きいと感じています。データ/インフラ部門がグループ内の各事業のデータ集約の重要性を説き、データ基盤の開発も推進しているおかげで、私たちは各事業のデータ分析が可能になっています。

機械学習を用いて実現したいこと

2つあります。まずこれからグループ会社に機械学習機能を提供していって、より多くの事業へ直接的な貢献ができることを目指しています。例えば、ECサービスにレコメンド機能を提供してレコメンド経由で売上向上に貢献したり、ポイントを実装しているサービスにおいてポイント配分を最適化したりといったことに挑戦できたらと思っています。そしてその先にまだまだやれる事は広がっていくと思っています。

2つ目は私たちが開発しているML基盤で、業界内のユニークなポジションを築いていきたいです。自社のML基盤に名称を付けて技術ブランディングを積極的に行い、ML基盤といえばこの会社と連想されるようなグローバル企業はいくつかあります。エンターテインメント業界内で「ML基盤といえばバンダイナムコネクサスだよね」と言われるように、私たちの活動を名実ともに高めていきたいと思っています。

こんなエンジニアと一緒に働きたい

私が尊敬できるエンジニアの素養を挙げるとしたら、1つ目は、穏やかな主張ができること。機械学習チームではチーム開発を重視していて、技術的な課題やプロジェクト進行上の課題に対してエンジニア同士で意見を出し合う場面は多いです。そうなったときに一歩引いてしまうのではなく「すみません、私はこう思っているのですが」と穏やかな主張ができる方の話は聞いてみたいですし、お互いに新しい気づきへと発展することが多いです。

2つ目は技術に対する向上意欲です。専門領域に関して論文やテックブログや技術書などから日常的に情報をインプットし、それを面白いと感じて周りに共有してくれる方と一緒に仕事がしたいですね。機械学習チームは既にそういった共有文化のあるチームですし、書籍購入など自己研鑽に関する補助を行う福利厚生があるので、技術インプットを支援する環境は整っています。本当に裁量が大きく新しい技術や新しい事業へのアプローチが可能な会社ですから、この環境を活かさない手はないです。

メッセージ

機械学習チームはチームワークを重視し、「心理的安全性」をメンバーに保障し続けることを重視しているので、安心してエンジニアリングに集中できる環境があるといえます。多岐に渡るIPのデータを扱えるバンダイナムコネクサスで、エンターテインメント×データ分析に挑戦したい方に来てもらえると本当に嬉しいです!

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